現状認識の確認
当研究所に寄せられる相談は債務超過を理由とする資金調達に関するものが多いように思われます。こうした状況に陥った要因を分析してみると、戦略の失敗が浮かび上がってきますが、たいていの経営者はこれを認めようとせず、景気の低迷やライバル会社の価格攻勢によるものだと認識している傾向が強いようです。
ポジショニング
一コンサルタントとしては真正面から反論することはできませんが、さりとて、単に迎合することもできません。そこで、当研究所では既存のデータを用いて徹底した分析をおこなうことから始め、自社の経営資源の配分状況や業界におけるポジションなどを明らかにします。次に、市場の動向や自社の競争力、製品差別化の状況などの外部環境分析、収益力、人的能力、技術水準、情報活用力、設備投資能力、資金調達力などの経営資源分析へと触手を伸ばし、これまでの自社の戦いぶりを検証します。この段階までの分析結果を提示すると景気の低迷やライバル会社の価格攻勢の問題はほとんど自然消滅します。
マーケティングの応用
これらの情報を踏まえて、経営革新に挑むことになるわけですが、最終的な意思決定をするにはまだかなりの障害がたちはだかっているというのが通例です。特に企業再生を目指す場合は、選択できる戦略が負債という重石によって制約されていますので、運転資金不足が隘路になり、成長戦略の芽が閉ざされてしまうことになります。こうした場合の打開策にマーケティングの手法を活用しています。
価値の交換がベース
マーケティングとは、ずばり言ってしまえば「価値の交換」です。つまり、市場を挟んで売り手と買い手が対峙している場合、売り手が提供する商品やサービスの付加価値を買い手が認知するかどうかによって売買(交換)が左右されると考えられます。当研究所は、この考え方をベースにして、経営革新を支援することにしています。例えば、金融機関に対して交渉を臨む場合、企業の要望と金融機関のメリットを交換するためには、企業側がどのような価値を付加すれば受け入れてもらえるかという視点で戦略を練ります。
乾いた雑巾を絞る
これは一見当たり前のことのように思えるかも知れませんが、企業がおかれている状況によっては、乾いた雑巾を絞るような努力が求められます。こうした場合、交換価値(商品やサービスの価値)と市場価値(価格)との間のわずかなギャップを丹念に見つけ出すのが私どもコンサルタントの役割だと考えております。この手法は、成果主義制度を導入しようとする際、従業員とのコンセンサスづくりにも適用しているほか、すべての問題解決ツールの中核に据えております。
