問題を構造的に捉える
問題とは通常多面的なものであるから、これを解決するためにはシステム思考的アプローチが不可欠であるが、プロセスをデザインする上でもう一つ大事なことは、必要な情報や知識を漏れなく収集し、多角的に検討となければならないことである。この考え方が物事を体系的かつ構造的に捉え、モレやダブリを防止するMECE思考である。
具体的な手法としては、ビラミット型のツリー図を使い、幹から枝へと項目を並べモレやダブリをチェックするロジック・ツリーを用いる。ロジック・ツリーを作るには、思いつくものをアトランダムに書き出した後、帰納的なやり方で枝から幹に整理していく方法、幹となるものを先に書き出し、その下に枝を付けていく演繹的な手法がある。
このツリーを描くときの鉄則は、上位のトピックは下位のトピックを要約したものであること、同じ階層のトピックは常に同じ種類のものであること、同じ階層のトピックは重要度や時間の流れ、空間の位置、高低などのグレードが論理的に順序づけられていることなどである。そしてその階層は3つないし4つ以内であることが望ましい。
例えば、マーケティング戦略を如何に構築すべきか、という問題を解決するためにプロジェクトチームが編成されとしよう。そうすると、マーケティングの構成要素である4Pがシステム要素として位置づけられる。この場合、一つのPをフレームとして考えれば、そこでもまたシステム思考によるアプローチが必要になってくる。
そこで問題点や知識、情報などをMECE思考で整理することで、モレやダブリのないツリーを描くというチーム内の作業が展開される。こうして、システム思考とMECE思考を組み合わせることで、プロセスが設計されていくことになるわけである。
こうした手法は、プロジェクトを立ち上げてからの問題に限ったことではなく、少ない人数で最大の効果を期待するプロジェクトチームで、多様な知識や視点を組み合わせるためには、まず、メンバーがMECEでなければならない。ファシリテーターの役割は、メンバーを選抜する時点から、MECE思考で挑まなければならないということになる。


